ロコモを知って予防しましょう
ロコモティブシンドローム(ロコモ)は、進行すると将来介護が必要になるリスクが高まります。日本では、40歳以上の約5人に1人がロコモ予備軍とも言われていますので、若いうちから対策しましょう。
ここで紹介している「ロコモ度テスト」の結果について、保健師が個別のご相談に応じます。
ぜひお気軽にご相談ください。
ロコモとは?
ロコモとは、運動器の機能が低下し、移動能力が落ちてしまう状態のこと。
運動器とは、骨や筋肉、関節の他、脊髄や神経が連携し、体を動かす仕組みのことです。これらの組織の障害によって、立ったり歩いたりするための身体能力(移動機能)が低下した状態がロコモです。
発症しやすい年齢
移動機能を支える運動器は、20~30歳代でその量のピークを迎え、その後も日常的に適度にからだを動かしたり、適度な運動により刺激を与えたり、適切な栄養を摂ったりすることでよい状態が維持されます。
50歳以降急激に低下し、ケガや病気・加齢による衰えがきっかけとなり、ロコモが始まりやすくなります。
ただし、若い頃に適切な体作りをしておかないと、もっと早い30~40歳代のタイミングから体の衰えを感じやすくなり、ロコモは発生しやすくなります。
原因
① 骨密度低下
「骨粗鬆症」は骨密度が低下する病気で、骨がもろくなります。そのため、軽く転んだり尻もちをついただけで骨折するリスクが高くなり、骨折した場合も治るのに時間がかかり、安静にする期間が長引いて寝たきりとなるケースがあります。
特に女性はもともと骨が弱い上に、閉経後に骨を守る女性ホルモンが減るため、かかりやすい病気です。
② 筋力やバランス能力の低下
加齢によって全身の筋肉量や筋力は自然と低下します(サルコペニア)。
特に下半身を中心とした大きな筋肉の筋力が低下すると、移動機能が低下し、動くことがつらくなります。これが運動不足を引き起こし、さらに筋力が低下するという負のスパイラルに陥ることも少なくないのです。
また、加齢や日頃の運動不足によって、バランス能力や神経伝達反応の感度も低下します。
筋力とバランス能力の両方が低下することで、ロコモになりやすくなります。
③ 関節等の疾患
- 変形性膝関節症は加齢や体の歪み(O脚など)によって関節の軟骨がすり減ってしまい、特に股関節や膝関節に痛みを生じます。立ったり歩いたりすると痛みが生じるため、動きたがらなくなり、不活発になりがちです。
- 変形性脊椎症は背骨(椎骨)の変形や、背骨と背骨の間が狭まり、間にある椎間板が固くなって飛び出す椎間板ヘルニアなどにより、神経が圧迫されやすくなります。また、背中を貫いている脊柱の中にある管が狭くなり、神経を圧迫することを脊柱管狭窄症といいます。これらのため、背中を使う多くの動作で足腰に痛みや痺れをともない、動きたがらなくなります。
Column
- ≪肥満とやせの人も注意が必要です≫
肥満の人は体重による負荷で、ひざや腰などの関節に大きな負担がかかり、「変形性膝関節症」や「脊柱管狭窄症」になりやすいので要注意です。逆に痩せすぎの人は筋肉や骨の材料となる栄養が不足しがち。筋肉を作る材料が足りなくなると、体がエネルギー源を補おうとして筋肉を分解しやすくなり、結果として筋肉が減って足腰が弱まります。